1−産地と利用
イ
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靭皮部を利用する亜麻、ちょ麻は、極めて古い時代から地球上に存在(野生栽培)し、衣類、資材用として利用されてきました。 |
ロ
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中国では、ちょ麻の栽培が多く、布、紐に利用され、またチャイナグラスとして日本をはじめ国外にも輸出されていました。 |
ハ
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エジプトでは、亜麻の栽培が多く、衣料、帆布等のほか、ミイラの包布として利用されていたのが有名です。 |
ニ
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我が国の古い時代には、葛(くず)、藤(ふじ)等の繊維も広く利用されましたが、繊維の採取、加工が比較的容易で、着心地も良かった大麻、ちょ麻等が、綿の普及まで、衣類原料の代表的な存在でした。 |
ホ
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インドでは、黄麻の栽培が多く、ガンジス河等の三角州地帯は特に優れた立地条件を備えていました。
19世紀中頃、英国開発の紡績機械の導入と世界的な麻袋需要に支えられ、工業化が進展し、コーヒー豆、砂糖等の包装用としても多く利用されました。 |
2−主な用途
(1)リネンとラミーの用途
イ 麻は春夏用衣料、特に夏用衣料の代表
【1】麻の最大の特徴は、肌触りの清涼感からくる快適性にあり、我が国の蒸し暑い春夏の気候に適しています。古くから「夏は麻に限る。」として、シャツ、ブラウス、肌着、服地、着尺等に広く使用されています。今日では麻の5本指のソックス、アーム手袋も重宝されています。
【2】他の繊維との混紡等も、他の繊維特性に麻の特性をプラスして、その多様性が賞用されています。
ロ 麻はインテリア、寝装用に賞用
【1】麻の清涼感を活かしたものとして、シーツ、ふとん地、枕カバー、蚊帳等の寝装品があります。赤ン坊の寝装品には、すくすく育つ麻にあやかって、麻の葉柄や麻の生地、布が使われてきましたし、元気な赤ン坊は、汗をかきますから、汗を吸いとってくれる麻のシーツでは、寝付きも早く、熟睡します。
麻の張り、洗濯への対応性も加って、テーブルクロス、ナプキン、椅子カバー、カーテン等のインテリア用にも賞用されています。新幹線等の背もたれのカバーにも麻製カバーが使われています。
【2】麻の吸湿性を活かしたものの代表は、ハンカチーフで、純白な麻のハンカチーフはえもいえぬ気品と清涼感が漂っています。京都の舞子さんは、麻のハンカチが化粧をくずさないで汗をふきとってくれますので、賞用されているそうです。
また、麻のフキンも、吸湿性の良さから水気の吸い取りが早く、その上、繊維が長く良質であることから喜ばれています。バーテンさんは、麻のフキンを賞用されています。
さらに最近では、麻の吸湿性の特徴を活かして、麻の化粧用パウダーが喜ばれています。一流化粧品メーカーから売り出されています。
(2)黄麻等軟かい麻
イ 麻袋と産業資材
ジュートは麻袋(ドンゴロス)として知られ、穀物(米、大豆等)の輸送、保管に使われ、高い評価を得ています(高く積み上げることができ、扱い易い。)。
また、繊維の「強力」が大きく、耐久性に優れていて、無公害であることから、農業、工業用資材、具体的には寒さ等から樹木を防護する幹巻き、根巻、寒冷紗(目のあらい、薄地の織物)、河川の土留用等緑化資材、街中での防水対策の土のう、インテリア用品等に広く使われています。
ロ ケナフ
ケナフは、ジュートの代用として麻袋に使われていましたが、最近、製紙用非木材原料としてナプキン等に使われています。空気中の炭酸ガスを吸収し、パルプの代用になるということから、今後ますます利用されることでしょう。
(3)サイザル等の硬い麻
サイザル等は、麻ロープとして知られ、特に水中での耐腐性に勝れていることから、船舶用ロープ、漁網等に好適とされています。
また、繊維が短小で、強力が大きい特性から、製紙用(フィルター、紙幣)にも使われています。
| 麻の種類 |
主な用途 |
| 亜麻(リネン)
ちょ麻(ラミー)
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| (衣料用) |
紳士・婦人服地、制服、シャツ、ブラウス、スポーツウェア、
肌着、上布、ネクタイ、靴下、芯地 等 |
| (インテリア用) |
ハンカチーフ、ナプキン、テーブルクロス、ランチョンマット、
カーテン、椅子カバー、壁装クロス 等 |
| (寝装用) |
シーツ、枕カバー、ふとん地 等 |
| (その他) |
化粧用パウダー、画材キャンバス地、ミシン糸、製紙用 等 |
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黄麻(ジュート)
洋麻(ケナフ)
[軟かい麻]
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麻袋、包装用布、バインダー結束紐、ワイヤーロープの芯
カーぺット基布、壁装クロス、電線絶縁材、畳表たて糸、マット 等 |
大麻(ヘンプ)
[軟かい麻] |
衣料、ロープ 等 |
マニラ麻
サイザル麻
[硬い麻]
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靴、鞄、スリッパ、特殊糸、パルプ代替
船舶用ロープ、漁網糸、バインダー結束紐、靴、鞄、マット
製紙用 等 |
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3−高級な麻布(上布)
なお、古い時代から広く賞用されてきた麻製品の一つに「上布」があります。
上布は、麻の細い糸を産地独特の技法で織りあげ、加工した高級な麻布のことで、よく知られているものに、越後上布(小千谷縮)、近江上布、能登上布、そして沖縄の宮古上布と八重山上布等があります。